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メルマガ開封率を最低でも26%上げる、13個のテクニックと5つの戦略

メルマガの開封率を上げるうえでは、科学的に効果的なタイトル(件名)を設定すること、読者の関心をつかむための戦略を練ることが大切です。

今回は、各主張の信ぴょう性を高めるため、海外の調査機関や広告(タイトル設定)の専門家、大学の論文など、権威性の高い情報を参考にしています。

したがって、当記事の情報を活用することにより、再現性高くメルマガの開封率を上げられます。ひいては、資料請求率(ダウンロード率)や購買率といったコンバージョン率(CV率)も高められます。

この記事では、メルマガ開封率を上げるための13個のタイトルテクニック、開封率を上げるための5つの戦略、メルマガの開封率の平均を解説します。

メルマガ作成者・配信担当者であれば、企業・個人を問わず、どなたでも活用できる内容となっています。効果的なメールマーケティングをおこなうための一助として、ぜひ最後までご覧ください。

メルマガ開封率を上げる効果的なタイトル(件名)13選 

効果的なタイトルにするうえでは、広告家のプロが広告に設定するタイトルが非常に参考になります。

広告に使われるテクニックというのは、「販売のためのテクニック」ではなく、その本質は「いかにして顧客・消費者の関心を引くか」です。したがって、メルマガであれど、人の関心を引くことに長けた広告のテクニックが依然として役立ちます。

今回は、販売・販促のプロ達が89年以上活用しつづけてきた、広告の古典『ザ・コピーライティング』に基づいて、解説をしていきます。

1:鮮度の高い情報を入れる

  • ご紹介
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    メルマガ成功法についての最新情報
  • 速報
    【速報】すでに279名以上の応募あり!

2:価格を入れる

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3:ベネフィットを提案する

  • サイト順位を上位3位にする、5つの方法

4:具体性を出す

  • 検索順位で1位を取るのに必要な9つの条件

5:緊急性を出す

  • 【締め切り間近】ライター単価アップ講座

6:教える系の言葉を入れる

  • リストの取り方、教えます

7:好奇心を刺激する

  • ○○する方法と記載する
    メルマガで読者の心をつかむ3つの方法
  • なぜ、○○なのか
    なぜ、弊社のメルマガは失敗しないのか
  • 短文で表現をする
    SEOを極めましょう
    ご購読者様に吉報

8:証言スタイルにする

  • 「売り上げが1.2倍になりました」(事例A)

9:質問をする

  • 残業続きで、社員が疲弊していませんか?

以上9つの型が、『ザ・コピーライティング(ジョン・ケープルズ著)』に掲載された、顧客の反応率を高めるタイトルのつけ方でした。

つづいては、論文やリサーチ会社の調査の結果、人の関心を引く効果があることが確認された型を4つ、ご紹介します。

10:オノマトペ(擬態語・擬声語)を入れる

  • サクっと
    SNS広告でサクッと成果を出す方法
  • ふわふわ
    女子大生に人気!ふわふわコーデ特集

11:メタファーを使う

  • ~のように
    新登場!雲のようにふわふわの枕

広告場面でのメタファーの説得効果 大阪大学 社会心理学研究室 為乗 あゆみ

12:【】を使ってメールタイトルを派手にする

  • 【感謝祭】
  • 【SALE】
  • 【時短術】

13:相手の名前を呼びかける

  • 【○○様へ】単価アップセミナーへのご招待

アメリカのメールマーケティングに特化したIT企業「Campaign Monitor」が調査した結果によると、この方法により、開封率が26%も上昇することがわかっています。

メルマガに名前を差し込む具体的な方法については、こちらの記事が参考になります。

Studies have shown emails with personalized subject lines are 26% more likely to be opened than those without, and Rich Relevance found that revenue is 5.7 times higher in emails that employ personalization.

調査によると、パーソナライズされた件名のメールは、パーソナライズされていないメールよりも開封される可能性が26%高く、Rich Relevanceは、パーソナライズを採用したメールの収益が5.7倍高いことを発見しました。
(Google翻訳)

引用元:The Ultimate Guide to Personalized Email for Every Marketer | Campaign Monito

注意点

文字数は20文字以下に抑えましょう。なぜなら、スマートフォンのメールボックスにおけるタイトルは、機種の差はあれど、おおむね20文字前後までしか表示されないためです。

パソコンの場合ですと、22文字前後まで表示されますが、総務省「平成29年通信利用動向調査」(2018)により、パソコンユーザーよりもスマートフォンユーザーのほうが10~20%程度多いことがわかっています。

したがって、スマ―トフォン基準の20文字以内にしましょう。

各デバイスのユーザーの割合引用元:総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネット利用の広がり

メルマガ開封率を上げる5つの戦略

メルマガ開封率を上げるためにはタイトルのテコ入れ(戦術)だけでは不十分であり、戦略も重要になってきます。

なぜなら、テコ入れされたタイトルが効果を発揮するのは、購読者の目に触れ、その”内容”に興味を持ってもらえた時だけだからです。

例えば、優れたタイトルおよび内容で送信をしても、その人がメールをチェックしない時間帯に送ってしまうと、他のメールに埋もれてしまい開封される確率が減ってしまいます。

また、ECサイトにまったく興味がない人に対して「ECサイトで成功するための5つの条件」といった件名のメールを送ったところで、読者にクリックやタップをされることはありません。

こういった事態を防ぐために、「購読者についての理解」「配信タイミングの最適化」「配信する内容の最適化」「差出人名の工夫」「配信方法の工夫」といった、戦略を練ることが重要になってくるのです。それでは、今回はメルマガの開封率を上げる5つの戦略についてご紹介します。

ペルソナ・ターゲットを明確にする

メルマガ購読者のペルソナ(理想の顧客像)・ターゲット(理想の顧客層)を明確にすることも重要です。

なぜなら、これを設定せず誰に向けて配信をしているのかが曖昧な状態でメッセージを放つと、購読者の関心を引けず、メルマガの反応率が下がってしまうためです。

極端な例ですと、子持ちの主婦に向けて「今年の夏は、セクシー水着で男心をわしつかみ」といった内容を送ってしまったところで、配信者が望む反応はまず得られないでしょう。

一方で、購読者の属性と一致する内容は、読者の関心を引きやすくなり、反応率が上がります。したがって、メルマガ購読者のペルソナ・ターゲットを明確にすることが重要です。

メルマガ購読者のペルソナ・ターゲットの明確化をするうえでは、次のような手段があります。

  • 購読者にアンケート
  • 購読者にインタビュー
  • Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツール

アンケートやインタビューで直接購読者にヒアリングをする場合は、購読者の「購読目的・興味関心・悩みごと」を収集しましょう。

興味関心や悩みごとは、該当事業についてのものです。例えば、ファッション系のECサイトであれば「当アパレルショップのメルマガではどういった情報を知りたいですか」「コーディネートについて、どのようなお悩みがありますか」といった内容です。

ペルソナ・ターゲット設定といえば、「年収」「年齢」「趣味」「居住地」など数十個を超える項目を調査することが一般的であります。

しかし、ウェブサービスの事業会社にて10年以上のリサーチャー経験がある菅原大介氏によると、「多くの現場において、実際に活用できる顧客情報は、リサーチしたものの1割程度であり、9割以上は役に立たない」とのことです。

例えば「年収400万世帯の30代主婦で、趣味は魚釣り、島根県在住」というデータが集まったところで、「では、それを該当事業でどのように活用するのか?」と深堀をすると、答えにつまってしまい、最後まで使われない……こういったケースが多いとのことです。

したがって、使えるかわからない項目を多数調査し、分析に時間をかけてしまうよりも、購読者の「購読目的・興味関心・悩みごと」を調査しましょう。

それにより購読者の求める情報を明確にできます。それに合わせて配信をすることにより、メルマガの開封率・反応率を上げられるのです。

Web Designing 2018年6月号  マイナビ出版 (2018/4/18)
ウェブ担当者のためのサイトユーザー図鑑 菅原 大介 マイナビ出版 (2019/6/14) 

過去に好評だった内容を調査する

購読者にアンケートを取り、過去に読んだメルマガでどういったタイトル・内容のものに惹かれたのか、調査・分析することも効果的です。

上述した「ペルソナ・ターゲットを明確にする」との違いは次のとおりです。

・「ペルソナ・ターゲットを明確にする」
購読時に読者が求めている情報を探り、方向性を探ることが目的

・「過去に好評だった内容を調査する」
配信した結果、どのような内容が気に入ってもらえたのかを検証することが目的

ダンボール通販サイトである株式会社アースダンボールが全国20代~50代の男女を対象に調査をした結果、下記のような内容が購読者のアテンションを引くことがわかっています。

調査をすることにより、顧客が求めている内容がより明確になるため、積極的に調査をしていきましょう。

■思わず目を惹かれたメルマガやDMはどのような内容でしたか?

・「クーポン券が一緒についているDM」(20代/専業主婦/広島県)
・「商品を紹介することが少なくて、役に立ちそうなことを書いているメルマガは毎回読んでしまう」(40代/無職/大阪府)

・「最近購入したスキンケア商品の会社から来ているメルマガ。商品のおすすめはあったが、売らんかな姿勢ではなく、スキンケアについてのアドバイスや商品の使い方のレクチャーなど、役立つ内容が多かった」(40代/会社員/神奈川県)
・「商品使用体験レポートは実際の使用感がわかるので参考になる」(40代/無職/東京都)

・「メルマガにキーワードが載っていて、それが続きものでストーリー性があるもの」(50代/経営者・役員/東京都)」

引用元:【メルマガの開封率に伸び悩みを感じている企業担当必見!】自発的に読まれているメルマガについて調査しました!|株式会社アースダンボールのプレスリリース

最適なタイミングで送る

メルマガの開封率を上げるうえでは、最適なタイミングで送ることも大切です。具体的には、曜日と時間帯を考慮する必要があります。

まずは、曜日についてです。ポーランドのIT企業『GetResponse』が2019年に40億通のメールを調査したところ、曜日ごとの開封率は次のとおりでした。

月曜日 21.22%
火曜日(ベスト) 21.26%
水曜日 20.90%
木曜日 20.91%
金曜日 21.16%
土曜日(ワースト) 17.58%
日曜日 17.96%

21.26%の開封率を誇る火曜日がもっとも高い数値でした。著しく低いのは土曜日と日曜日でした。これらの開封率が低い理由は、休日には仕事から離れ、休みを満喫したい人が多いためだと考えられます。

月曜日~金曜日は似通った数値になっていますが、特別な事情がない限りは火曜日に配信をすることにより、開封率を最適化できます。

つづいては、時間帯についてです。こちらの最適なタイミングについても、『GetResponse』が2020年に2億8500通のメールを調査・分析したデータが参考になります。アジアの調査結果は次のとおりでした。

開封率がもっとも高かった時間帯 午前6時(19.80%)
クリック率がもっとも高かった時間帯 午後11時(3.11%)

The results in the Asia Pacific region are somewhat surprising.
For the most part, we’re still seeing that marketers get relatively decent open and click-through rates around the standard business hours. Specifically, the most optimum time frame lasts somewhere between 9 am and 6 pm.

アジア太平洋地域での結果はやや驚くべきものです。
ほとんどの場合、マーケターは標準の営業時間の前後で比較的まともなオープン率とクリックスルー率を得ることがまだ見られます。具体的には、最適な時間枠は午前9時から午後6時の間です。(Google翻訳)

引用元:Best Time To Send Email by Location – 2020

開封率の最大値は午前6時でしたが、午前6時~9時の時間帯は、大差がないとのことです。したがって、午前6時~9時の時間帯を目安としましょう。

早朝の開封率が高い理由は、その時間帯は多くの企業が配信しないためです。したがって、メールの受信ボックスの一番上に表示されやすい時間帯であります。これにより、この時間帯がユーザーの関心をもっとも引きやすいタイミングであるとのことです。

 差出人を工夫する

会社名ではなく、想定ペルソナ・ターゲットが興味を持ちそうな名前にすることも効果的です。

例えば美容について発信をするメルマガであれば「お肌のミカタ」「大人の美を極める」「美容専門局/専門家」といった名前などです。自社が展開している企画があれば、企画名をそのまま設定するのもよいでしょう。

該当ターゲット・ペルソナ以外からすれば、一見ふざけた名前に見えるでしょう。しかし、該当ターゲット・ペルソナにとっては、無機質な会社名よりも、より「自分ごと」ととしてとらえられる表現です。

これは、行動経済学のカクテルパーティ効果と呼ばれる心理現象(自分ごとに強く反応する、人の性質)の応用例であり、科学的な裏付けがあるため、ぜひ実践しましょう。競合が実践していない今こそ、チャンスです。

注意点もあります。特徴的な名前であるために、事前告知無しでは、迷惑メールと勘違いされてしまう可能性があります。したがって、独自の企画名にしていることを、必ずメルマガ登録ページにて大々的に伝えましょう。

その際に、企画コンセプトや想いを語ると、好感度が上がり、より開封率を上げられます。これはストーリーテリングと呼ばれる表現技法です。

スタンフォード大学の研究によると、ストーリーテリングを用いると、事実単体の訴求に比べて、説得率が22倍になることがわかっていますので、こちらも合わせて活用をしましょう。

・メルマガ登録ページの例
メルマガの差出人名は、『美容専門局』となっています。くれぐれも迷惑メールフォルダに分類されないようにしてください。

この一風変わった名前にした理由は~~~という想いがあるためです。なぜなら、この企画の担当者である、わたくし○○は、~という点において苦労をしてきた経験があり、当メルマガを知ってくださった方には同じような思いをして欲しくないためです。この想いを実現するために、当メルマガでは~~~。

今後とも末永くよろしくお願いします。

また、本文に会社名や配信者氏名の記載を忘れると、特定電子メール法に触れてしまいます。本文ではそれらについても漏れなく記載するようにしましょう。

セグメント配信をする

購読者の属性ごとに、リストをグループ分けし、各グループの心理状態にあったメールを配信(セグメント配信)することにより、各層のエンゲージメント率(反応率)を高められます。

例えば購入意欲の低い層に、「SALE」など売り込み系のメールを送信したところで、無視されてしまうのが落ちでしょう。

反対に購入意欲が高い層に、教育や関心を引くことを狙った「○○の雑学」といった内容を送信してしまうと、購買意欲が高い状態を逃してしまうでしょう。

例としては、下記のようなセグメント化が挙げられます。所有している顧客データベースにある情報に基づいて、セグメント化を行いましょう。

  • 購買意欲が高い層
    クーポン系の配布や特別サービスなどアクション重視の内容を配信
  • 購買意欲が低い層
    お役立ち情報、価値観の教育や、好感度向上を狙ったストーリーテリングなどを配信

セグメント配信は、多くのメール配信システムに実装されている機能ですので、ぜひ活用していきましょう。

セグメント配信とは? | メール配信システムのアララ

メルマガの開封率を下げてしまう失敗例

メルマガの開封率を上げるうえでは、開封率を下げてしまう行為を回避することも大切になってきます。

例えば読者の不快感を刺激してしまえば、最悪の場合、見られないどころか迷惑メールに分類されてしまう可能性があります。

こういった事態を防ぐために、開封率を下げてしまう行為を避けることも重要なのです。今回は、開封率を下げる「タイトル」「配信内容」「配信頻度」を解説します。

メルマガの開封率を下げてしまうNGタイトル3選

メルマガの開封率を下げてしまうNGタイトルが3つあります。次のとおりです。

「販売者目線」になっているもの

先ほど効果的なタイトルとして「読者視点の文言、読者への呼びかけ」などを挙げました。それとは逆説的な点として、「販売者目線」の文言は反応率を落としてしまいます。例えば下記のような例です。

悪い例:○○があと20本の売り上げで目標達成できます
よい例:△△があと20本で完売です

悪い例:【祝】今年で設立20周年
よい例:【祝20周年記念!】感謝祭のお知らせ

メルマガを配信する際には、読者視点のメッセージを心がけましょう。

好奇心コピーの精度が低いもの

好奇心を狙った文言も効果的ですが、あくまでも先ほど紹介した「型」にのっとって表現をしましょう。

「個人のセンスに頼りきった好奇心型コピーは、ことごとく失敗した」と、先ほど紹介した『ザ・コピーライティング』にて解説されています。

×「やめて、お願い……私にスピーチを頼まないで!」
(人前でスピーチをする講座)

×「あなたに勝ち目はほとんどない」
(ビジネススキルのトレーニング講座)

×「あなたがどれだけ「よく本を読んでいる」かのテスト」
(文学名作集)

引用元:『ザ・コピーライティング』著:ジョン・ケーブルズ 監修:神田昌典

イメージコピーになっているもの

イメージコピーとは、情緒に訴えかける詩的なコピーのことです。大企業は、多く使っていますが、こちらも同著によれば、失敗するコピーの典型例とのことです。

×「貫こうとして」
×「夜想曲(ノクターン)」
引用元:『ザ・コピーライティング』著:ジョン・ケーブルズ 監修:神田昌典  

内容の質が低く、期待されていない

言うまでもなく、メルマガのエンゲージメント率を高めるためには、内容を濃くする必要があります。内容を濃くする秘訣として、ペルソナ設定をし、各ペルソナにとって有益な情報を発信をする、という方法を先ほどご紹介しました。

さらに良くするためのスパイスとして、ネットショップで成功をした『清川屋(山形県の名産品やお菓子などを販売)』の例をご紹介します。

メルマガでどの程度の成果が出せたかは不明ですが、『清川屋』は顧客満足度が高く、創業355年の歴史があります。顧客理解に長けていると企業といえますので、参考になるでしょう。

ネットショップの評価引用元:楽天市場】清川屋 特産品・フルーツ王国 | みんなのレビュー・口コミ

下記が、清川屋がメルマガで実践した施策です。顧客との関わり方や施策内容を。ぜひあなたのメルマガでも活用していきましょう。

清川屋はインターネットの世界ではとても 有名であり、人気のあるショップである。 では、その清川屋の人気はどこに起因しているの であろうか。清川屋は、とにかく顧客満足を最優先 課題としている。例えば、メールで受けたクレーム でも 24 時間以内に直接電話をかける、手紙を送って きた顧客には手書きの礼状を、そしてメールマガジ ンにも工夫を!といった点などである。

例えば、メ ールマガジンの冒頭の部分に「○○さん」と書いて 手紙のような親密感を持たせたり、季節に合わせた 情報やコラムを載せたり、庄内弁クイズを連載した りと、いつも読み手が楽しめるようにと心がけてい る。もちろん、メールマガジン限定のお買い得品や サービスも満載である。清川屋は、「インターネット上の接客」 の、ある種の理想形に近いと考えられる。

引用元:ネットショップ・マーケティングにおけるメールマガジンの有効性
麗澤大学国際経済学部国際産業情報学科 川 又 美 香

配信頻度が高すぎる

メルマガにおいて配信頻度が高すぎることも問題になります。先ほどご紹介した株式会社アースダンボールの調査によると、配信頻度が高すぎると、32.6%ものユーザーが配信停止や解約をしてしまうことがわかっています。これは他の要因を抜いて、1位です。

引用元:【メルマガの開封率に伸び悩みを感じている企業担当必見!】自発的に読まれているメルマガについて調査しました!|株式会社アースダンボールのプレスリリース

ポーランドのIT企業『GetResponse』が40億人に調査したデータ(About the new Email Marketing Benchmarks report:Number of newslettrs per week)によると、1週間に送る頻度ごとの開封率は下記の結果となっています。

週1回 33.40%
週2回 26.87%
週3回 23.06%
週4回 21.32%
週5回 20.39%
週6回 18.53%
週7回 16.05%

この調査からは週1回の配収頻度がもっとも開封率が高いことがわかります。したがって、メルマガの配信頻度は週1回にすることが最適解であるといえます。

AIに迷惑メール判定されてしまう

メルマガの開封率を下げてしまう要因として、「AIに迷惑メール判定されてしまう」という点もあります。この点を対策をするうえでの、ポイントは次のとおりです。

対策1:使う語彙に気を付ける

迷惑メールに頻繁に使われる「稼げる系」「アダルト系のワード」「記号の多用(★★★稼げる!!★★★)」は、迷惑メールフォルダに振り分けられやすい傾向にあります。

「50%OFF」などのセール系のワードも過剰に使うと、受信者側のフォルダにてAIに迷惑メール判定されてしまう可能性があるため、バランスよく配信しましょう。

対策2:リスト(購読者)の整理

定期的にリストの整理をし、長期間アクティブでないリストへの配信停止をしましょう。

「獲得したすべてのリストに送り続ける」という行為は、送信分母が多くなるため、効果的だと考えてしまいがちです。

ただし、迷惑メールに振り分けられた状態で送り続けてしまうと、AIによりあなたのドメイン評価やサーバー評価が下げられてしまいます。

それにより、別の新規リストに送った際に、迷惑メールに振り分けられやすくなってしまう可能性があるのです。

したがって、定期的にリストの整理をし、迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性のあるリスト(アクティブではないリスト)には送信しないようにしましょう。

メルマガの配信が迷惑メールになる!?ユーザーに嫌がられる原因と対策 メルマガ配信・一斉メール配信サービス「配配メール」

メルマガの平均開封率はどのくらい?

世界的にメルマガの開封率は、およそ15~20%が平均値であると言われています。

ポーランドのIT企業『GetResponse』が、2019年の1月から6月にかけて、約40億通のメールを分析しました。その調査結果によると、アジアの平均開封率は16.65%でした。

また、イギリスのIT企業『Smart Insights』が2020年12月に発表した調査によると、全世界・全業界平均率は16.06%でした。

これらの調査結果のポイントは、メルマガを送った際に8割以上の購読者は開封をしないということです。

あなた自身も経験があるかと思いますが、人はメルマガを開く頻度よりも、開かない頻度のほうが圧倒的に多いのです。したがって、タイトルだけでなく、内容にも気を使い、数少ない開封者を逃さないようにしましょう。

メルマガの開封率 割合「海外の指標は参考にならないのでは」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、日本の企業が活用している広告手法の多くは、海外の広告家が発明したものを受け継いできたものです(ダン・ケネディ、ジョン・ケープルズ、ジョセフ・シュガーマンなど)。

したがって、文化の差はあれど、ビジネスにおける顧客心理は日本・海外問わず、普遍的なものであるといえるので、参考になります。

業界の平均値を知ることによって、客観的な自社の立ち位置を知れます。それにより、施策の成功度合い・改善度合いを判別できます。

また、開封率が高い業界のメルマガ(日本企業)を自身で受信をし、分析をすることにより、その秘訣を知れるでしょう。

注意点として、特売セールの告知など、限定性・緊急性が高いものは、平均値を大幅に超える可能性があります。

ただし、それはドーピング的な数値であるので、あまり参考になりません。成功度合いはあくまでも、全メールの開封率の平均値で算出しましょう。

メルマガ開封率を上げる方法まとめ

今回は、メルマガの開封率を上げる方法を解説しました。

人が思わず反応をしてしまいやすいタイトルを組み込んだり、購読者の関心が高いテーマで配信をしたりすることにより、開封率を上げられます。

また、開封率を下げてしまう行動を、もれなく避けることにより、開封率の低下を防げ、ひいては開封率を上げられます。

実際のところ、今回解説をした内容は開封率だけではなく、クリック率やコンバージョン率も高められます。

あなたのビジネスでもぜひ活用をし、メルマガの反応率を高めていきましょう。

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