ストーリーテリング

ストーリーテリングとは?その効果や成功事例まで解説

ストーリーテリングは、企業が商品やサービスの売り上げを高めるうえで重要な役目を果たすものです。その効果は科学的に証明されており、スタンフォードビジネススクールの研究では事実よりも22倍記憶に残りやすくなることが判明しています。

単純に記憶に残るだけではありません。見込み客の記憶に残れば、あなたの会社の商品やサービスが検討候補に挙がりやすくなったり、購買意欲を高められたりもするものです。

この記事では、ストーリーテリング初学者に向けて、その概要から成功事例までを解説します。「競合他社にスペックや価格で劣ってしまい、売り上げが芳しくない……」とお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

ストーリーテリングとは?

ストーリーテリングとは、物語調で話を語ったり、宣伝をしたりする手法です。漫画やアニメ、ドラマ、映画などさまざまな分野の制作者がコンテンツを制作する際に、読者や視聴者の心を動かすために活用しています。

日本で一大ブームを引き起こした下記の作品は、「ストーリーがあったからこそヒットした」と言っても過言ではないでしょう。

  • 『鬼滅の刃(漫画・アニメ)』
  • 『逃げるは恥だが役に立つ(ドラマ)』
  • 『グレイテスト・ショーマン(映画)』など

ストーリーの活躍の場面は、芸術作品だけではありません。マーケティング分野でも、世界の名だたる企業が会社や商品、サービスを消費者に浸透させたり、購買を活発化させたりするために活用しています。

ストーリーテリングが効果的な理由

ストーリーテリングがマーケティングで効果的な理由は、次の2つです。

感情的に好きになってもらえるため

ストーリーには喜怒哀楽が伴うため、受け手の心が刺激され感情的に好きになってもらえます。これにより、スペックや価格で競合他社に劣っていたとしても、あなたの会社の商品やサービスを選んでもらいやすくなるのです。

また「どういう人達が、どのような想いで、どのような物を作っているのか」といった企業側の素性がお客さんに伝わり、信頼されやすくもなります。

記憶に残るため

スタンフォードビジネススクールのマーケティング教授ジェニファー・アーカーは、出演した動画『Harnessing the Power of Stories』にて「ストーリーは事実単体に比べて22倍も記憶に残りやすい」と力説しています。

これはつまり事実主体の訴求に比べて、見込み客の検討候補に挙がる確率が22倍も上がることを示唆しています。

ストーリーテリングを用いた成功事例  

ここからはストーリーテリングをマーケティングに活用し、成功している企業事例をご紹介します。当然ながらストーリーテリング以外のさまざまマーケティング施策の影響も決して無視できないですが、1つの成功要因として参考になるでしょう。

MS&ADホールディングス

MS&ADホールディングスは、世界トップ水準の保険金融グループ。経営施策の1つとして「価値創造ストーリー」を推進し、ストーリーを活用したマーケティングを実施しています。

例えば、2020年にYouTubeに投稿されたイメージCM『さあ、いい方の未来へ』がその一例として挙げられます。このCMでは、社会問題を提起しつつも、人々がその恐怖や不安から逃れるためには保険が効果的であることを物語調で伝えています。

こういったストーリーテリングを活用したマーケティングにより、MS&ADホールディングスは保険・金融業界で毎年莫大な収益を上げられているのでしょう。

Apple

Appleは、MacやiPhoneなど電化製品を展開する世界屈指のグローバル企業。商品を発表する際に、お客さん目線のストーリーを語るのがこの企業の常套手法となっています。

例えば、iPad Proの宣伝ページでは、1つの売り込み文句として「カメラ。リモートライフの主人公になろう」と伝えています。

ストーリーの伝え方は言葉だけではありません。公式HPの「アクセシビリティ」欄では、お客さんがApple製品を手にするとどのような体験ができるのか、どのような体験をしていくのかを言葉だけでなく写真や動画を混ぜて伝えています。

こういったストーリーテリングを活用したマーケティングにより、Appleは増益増収を繰り返してきました。

まとめ

このようにストーリーテリングはマーケティングのさまざまな場面で活用されています。言葉や画像、動画を活用した訴求を通して、お客さんの感情へアプローチでき、ファンへと変えてしまうものなのです。そして彼らの購買を活発させ、事業の収益向上へつなげられるものでもあります。

あなたが携わる事業でも、競合他社と差をつけるために、ぜひストーリーテリングを採用してみてはいかがでしょうか。

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